愛し*愛しの旦那サマ。
よりにもよって、なぜ今日急に?
五時半に待ち合わせとか、ゆっくりショッピングモールぶらぶらも出来ないじゃん!幸代的予定では、映画見たり、外で夕食も食べたりしたかったのに……!
「しかも、せっかくのゴールデンウィークに臣くんと離れ離れになるなんて……!」
うわーんっ……!
と、臣くんが座るソファーに塞ぎこみ、大袈裟に嘆いてみる私……
「別にお前の親父と会うんだからいいだろうが」
「でも、飲み屋に行くなんて……しかも、同伴付き……臣くん、絶対、オネーサマ方に気に入られちゃう……」
そのままの体制でブツブツすすり泣きしていると、
ぐいっと、
ひっぱり上げられて、抱きかかえるような状態で臣くんの膝に座らせられた私。
「お前は俺がそういう場所に行くのが嫌で喚いてるの?それとも、離れるのが嫌だから?」
「りょ……両方」
「本当に面倒臭いヤツだね、お前は」
臣くんの手がゆっくりと私の前髪をかきあげる。
「ごめんなさい……」
「俺としては、お前の親父に会って飲むだけ。だから心配するなって」
そう言いながら、私の髪の毛に指を絡ませる臣くん。