愛し*愛しの旦那サマ。
臣くんの顔が至近距離にある……
「どうすれば、お前の機嫌は直るの?」
少し首を傾げながら、まるで拗ねたコドモに問いかけるかのように臣くんは私の瞳を見つめる。
「機嫌が直るって……私、コドモじゃないもん……」
「わかってるよ」
そう言って、臣くんが私の口唇を軽く塞ぐ。
「……もう一回、して」
そう私が強請ると、もう一度同じ様に口唇に触れる臣くん。
「もう一回……」
「ご注文が多いね」
そう言いながらも、臣くんの口唇が私の口唇に重なる。
「……これだけじゃ、夜離れる分、足りないです」
「じゃあ、どうすればいいわけ?」
臣くんにそう聞かれ、私はゆっくりとソファーに臣くんの身体を倒す。
「こういう体制で入るのは、珍しいね」
仰向けになった臣くんが私を見つめる。
「……そうですね」
そう言った後、今度は私から臣くんの口唇を奪う。
「ん、んっ」
数回、軽く口唇を重ねて、深く口唇を重ね始めた時―…でした。
プルル……プルル……
と、ソファー前に置いてあるテーブルの上で鳴り始めた臣くんの携帯電話。