愛し*愛しの旦那サマ。

そして、


「コンビニ行って、栄養ドリンクとガム買ってくるわ」


そんな私と塚本をいったん残して、コンビニへと出かけていった理沙子。

理沙子が店を出ると、


「何よぉ~、そんなに恋で悩んじゃってる者同士なわけぇ?」


あ、これはサービスしてあげるぅ~


と、チョコレートが載った皿をどんっとカウンターに置いて、すかさず恋の話に食いついてきたのは、心は乙女のトトちゃん。


「でも幸代、アンタは既婚者でしょ~夫婦間上手くいってないのぉ?」

「違いますぅ。ちょっと私がしくじっただけです~」


そう反論して、サービスしてくれたチョコを口にほおり込む私。

すると、


「ちょっと幸代、左手貸しなさいよ」


と、バーカウンター越しにトトちゃんが言う。

私の左手をどうする気?

と、思いながらも、


「ハイ」


言われた通りにトトちゃんに左手を出す。

すると、次の瞬間―…

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