愛し*愛しの旦那サマ。
そんな私に、
「やっぱり振り切れない幸代を無理に引き止めるのはわるいと思って」
何だか思いやりに見せかけた意地の悪い臣くんの言葉……
「ここまでしておいてヒドイ……」
いじける私に、
「今日こそは式場を見に行くんだろ。朝飯食べたら出かけるぞ」
と、ベッドから身体を起こしながら臣くん。
「う゛……」
それを言われては仕方が無い。
実は昨日、あれから収集していたパンフレットや情報誌を引っ張り出して、とりあえず三十分時間をもらい、一番目に見学に行く式場を吟味していたのだけれども……
その“とりあえず”見学へ行く場所さえもなかなか決まらずに結局、近場の本屋さんで最新のウェディング情報誌を買いに出かけただけという……
そんなに優柔不断な性格ではないのだけれども、ここにきて、まさかの挙式が出来るという予定外の嬉しすぎる事態に、
“一生に一度の臣くんとのウェディング”
と考えると、何だか慎重に悩みに悩みすぎて……
挙式だけするにしても、決めることはまだ色々とあるのに出だしがこんなことで大丈夫かしら、私。