オフィスの甘い獣(ケダモノ)
「どうしてだろう…運命の赤い糸でも感じたのかな?」


副社長は資料を片手に熱っぽい視線を向ける。


「・・・」


私の顔は益々…赤くなって茹で上がった蛸のようになった。


「…パーティが終わるまで…理性が持ちそうにないな…」


「…今は仕事中です…」



私はその言葉を言うだけでいっぱいいっぱいだった。




「君の言う通り…自重するよ…」




副社長はまた資料に向き合った。




< 117 / 318 >

この作品をシェア

pagetop