やくたたずの恋
「また父親の言いなりかよ」
 舌打ちした恭平は、悦子と歩調を合わせて『Office Camellia』に向かって歩き始める。その後を、雛子は慌ててついて行った。
「その調子だと、バイトもしたことないんだろ?」
 恭平がちらりと振り向き、尋ねる。
「た、確かにそうですけど、父の選挙活動の手伝いならしたことはあります!」
「そういうのは、バイトって言わねーよ! そんなもん、『はじめてのおつかい』レベルじゃねーか」
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