世界一幸せな国Ⅰ
第五章

変わらない生活



あれからしばらく経った。


私達は、ほとんど以前と変わらない生活を送っている。



変わったことは、ボールドウィンが軍事力に力を入れ始めたこと。


みんな、護身術を習い始めた。


そして、そこで十分に力を発揮できる見込みがあり、家督相続に問題のないであろうランダ兄様は学院を卒業したのちに国衛隊に入るそうだ。



ランダ兄様が自ら言い出したときは、本当に驚いた。


軍隊に入れば、家にいることは少なくなる。


当主の仕事が学べないので、相続権を放棄するも同然なのだ。



しかし、それをきっかけにして軍事力をつけることが出来た。


家の防衛が容易くできるので、以前よりは安全になるだろう。



レオ兄様やメアリー姉様は、普段学生寮にいるから週末だけ。


ランダ兄様は選択科目に防衛の授業を入れたようだ。

お父様やお母様、私達は毎日師に教えてもらっている。


敷地内に建ったトレーニングルームやジムで基本や筋トレをし、格技場で組手をした。


< 157 / 256 >

この作品をシェア

pagetop