世界一幸せな国Ⅰ
ローナが説明しようとしたとき、それまで黙っていたランダが会話に割って入った。


ラ「僕が図書館で授業受けてたときにローナとユアンが入ってきたんだけどね、僕の真似して二人とも呪文を唱えたんだよ。そしたら、一瞬だけど成功してね……おそらく滑舌だけの問題だろうって先生も」


家族は嘘だろ!?というような顔をしている。

その一方で、当の本人たちは、ふふんと仰け反っている。



ユ「ぼくりゃってしちゃいもん。ね、ね、いいでしょ?」


「おねがい、やりゃしぇて?やくしょくはまもゆから」



二人(主にローナ)の努力とランダの協力の甲斐あって、数分後、ずっと悩んでいた両親の許しも得ることができた。


バ「そうね、せっかく自分からしたいって言ってるんだもの、その芽を摘むいじゃいけないわよね」



ロ「ほ……ほんちょ?!」


ユ「いいの?!」



双子の表情が明るくなる。


メ「お母様?!」


レ「なに言ってるんだ?!危ないだろ?」
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