好きのおもさ
「何やってんだよ!」
カバンを奪われそうになると、まだ中身が残っている不満と共にカバンを溝に落とした.
水の進行方向と一緒にカバンの中身が流れていく。
宇川君は靴も履いたまま溝の中に入り、荷物を追いながら拾い上げたものを陸に置いた。
宇川君のカバンの中には、結構荷物が入っていて。
全部取り上げるのには時間がかかりそうだった。
だからさっきいた、ベンチへ私は走って逃げた。
「おい、待てよ!」との、宇川君の呼びかけに無視して。
ベンチに腰掛けた.
何やってんだよ…
我に返り自分のしたことを反省する.
中学生の時、いくらいじめたって反撃しなかったのに。
でも少しはしたけど… こんな大きなことはできなかった.
私の方が悪いじゃん.
だからいじめられるんだよ。
その上人に恨みを買うんだよ。
またみるみる出てくる涙。
抑えられなくなっていく。
両手で両目を覆う。
「おい」
宇川君の低い声が私の耳に入った。