好きのおもさ
今まで真剣に話していたのに、宇川くんは急に上機嫌になりこう言った.
この人に関わっていたら、また自分が傷つきそうになる.
さっさと帰ることにした.
この時彼は追いかけてこなかった.
『お姉ちゃん!!』
『ありがとう、お姉ちゃん』
「あーあ!!」
家の前でふと思い出した、嫌な事件.
その被害者の声.
あの事件が起きずに何もなく平凡としていたら、あの子は今どう生活しているのだろうか.
平和に暮らせて行けてるんだろうか.
ドアの前で考えてしまう.
こんな事、もう二度と考えたくも向き合いたくもないのに!!