好きのおもさ
<数日後>
∟朝
『何の本を読もうかな~』
ある日の夕方、私は図書室に寄った.
今日の帰りはお母さんが遅くなるということで、家が開かない.
だから時間潰しも兼ねて、図書館で宿題を片づけている.
そんな時、少年の声が聞こえた.
私は少年の声に耳を傾けず、ただひたすら学校から出た宿題を片づけている.
やがて帰ろうとした頃.
『ねぇ、帰っちゃうの?』
さっき本を探していた男の子に、声をかけられる.
『うん、もう帰るよ.
だってほら.時計を見て.
17時になったから」
私は時計を指さし、少年に教えた.