好きのおもさ

「うん、なんとか…」


中島くんの登場に、白川さんは落ち着いた態度を取る。


「よかった~。

体育大会、やっと終わったよ。


結果はやっぱり1年が最下位。


そして3年生が優勝。



体育大会が終わった今、1年と3年は教室に戻って、2年は片づけてる」


中島くんは白川さんに丁寧な説明をした。



「そっか…」


力なく白川さんは返事をする。



「じゃあ、私はこれで戻るから」



中島くんが来たことで私がここに止まる理由なんて無い。


だからそうそうに保健室を後にしようとした。



「加奈ちゃん、ありがとな。 小百合を」


小さな声ではあったが、中島くんははっきりと私にそう言った。



まさかお礼されるとは想像してなかったので、今私は動揺している。


ドアを開けようとした右手を下ろし、中島くんと白川さんがいる方を向き、軽く一礼した。



そして急いで保健室を出た。



「何で…お礼なんて言ったの?」



白川さんの声が聞こえる。



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