好きのおもさ

そんな感じで佐川君は口を尖らせて私を見た。



「しっかり働くように!!」



「わかってるよ」



私はからかうように言うと、佐川君は言われなくてもちゃんと働くよ、というような態度を取る。



その姿を見て、佐川君が立ち去ろうとしてる時…



「立山、おまえ抜けるのはえーんじゃねーか」




通ってきた道の方から声がした。



振り向く間もなく、人影が私の目に映る。



同時に佐川君の方にも。




「あつし?」



人影の姿がはっきりと宇川くんとわかる。



そして宇川くんは、佐川君の方を向いて小さな声でぼそぼそと呟く。



「え…  れおと?」



お互い自信なさげで問い合っている。



そんな姿が面白くて、ついこの場に留まってしまう。




「やっぱり!! 敦史じゃねぇか!!


久しぶりだな!!」



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