好きのおもさ
宇川君は喜びを顕にしている。
「何年ぶり?
…3年かぁ。もうそんな経ったかぁ」
「急に敦史は転校しやがったからな。
それっきりか。 確か中二の頃だったな~」
「お互い懐かしみ合ってる所悪いけど、佐川君今、バイト中だから。
もうこれくらいにしといてあげて」
視線を宇川くんに向けて私は警告した。
「そうだったな。
それにしてもれおとと加奈ちゃんが知り合いだなんて、考える気もしなかったよ。
じゃあ俺はこれで」
私の言葉を素直に受け入れて、店内に戻っていく佐川君を私は黙って見送った。
宇川くんはまだいいだろ、と言っていたが佐川君は悪いなって感じで手の平を出していた。
静かになる空間。
私は宇川くんに話しかけることもなく、帰ることにした。
「もう帰る気?
まだお開きじゃないのによ」