好きのおもさ
「何!? 何のつもり!?」
私は激しく宇川くんの手を振り払い後ずさった。
いきなりの宇川くんの行動からの抵抗に、息を調節する。
「強がるなよ」
宇川くんの声がいつもより優しく聞こえるのは、気のせいだろうか。
それでも私は、もっと後ずさる。
「強がってない!!」
思いのまま言葉を口にする。
後ずさってる私を追いかけてくる。
「前に立山、暗い所苦手って言ってたじゃねぇか」
宇川くんの言葉に、少しだけ震えていた足が停止した。
何で… 何でそんなこと覚えてるの?
そう思ったからだ。
宇川くんの記憶力に何も言えない。
「だから、無理に自分を作らなくていいんだ」
言葉が繋がれる。
返事をしようかしまいか、再び迷う。
このまま走って逃げ出したい。
だけど…。