好きのおもさ
「なんだよ~
つまんないの」
小石を蹴る真似事をした友広くん。
私はそんな彼の手を掴むと、誘導するように前を歩いた。
現実の世界に戻る。
布団の上で「はっ」と声を上げた。
成長した友広くんは全然子供っぽくなかった。
身長はもう少しで私を追い越すくらいになってるし、声変わりを少ししてるし。
態度だって変わってた。
夢の中での私に対して、もう「お姉ちゃん」なんて呼んでくれなかった。
普通に生意気に呼び捨て。
もしあんな事件がなければ、友広くんはあんな感じになっていくんだろうな。
そして私も…。 笑顔でいつも笑顔で振舞っているんだ。
…・・何でこんな哀しい思いをしなくちゃいけないの。
もう無理だってわかってるでしょ。
何であんな夢を見せるつもりがあったの。
夢を見せたモノに恨みを覚える。
だけど…夢の中の自分は、とても楽しかった。
心が浮かれて、どう楽しもうか必死に考えていた。