好きのおもさ
「何で取ったりしたの?
あんたに本というのは一生無縁そうなのに」
「そこまではっきり言うなよ。
俺は…少しでもお前の世界に入りたかったんだ。
普段どんなことをしてるのか、どんなものに興味を示しているのか。
そういうのを知りたいと思ったから」
視線を下に向けながら私に言う。
そんな風に私を思ってたんだ。
私の気持ちを知ろうとしたから?
コイツ、意外と悪い奴じゃないみたいだな。
「そこまで行くと、気持ち悪い」
でも率直に言おう。 自分が感じ取った気持ちを。
「じゃあどうすればいいんだよ」
小さな声で呟く。
私の小さな声は宇川くんに届いていたけど、彼の小さな声は私に届かなかった。
「友広…って人とどんな関係があるんだよ?」
視線をずらしていると、宇川くんからこんな嫌な質問が飛び込んできた。