好きのおもさ

白川さんの拍子抜けた声が聞こえた。


なんでそんな態度とられるのか、考える頭が回らない。



中島くんの表情を読み取ろうとしても、怖くて凝視できない。



「はぁー」


白川さんのため息が聞こえる。



私は尻餅をついてしまった体勢から、未だ起き上がってない。



そのまま体を丸めてしまっている。



すると白川さんは屋上から見える景色を見渡しながら言った。



「そんなこと言われなくてもわかってるし」


白川さんの冷たい声が私の頭に残る。




「もういいや、今日の所は。


また今度ね、加奈ちゃん」



急にくるりと周りこちらを見た彼女は、そう私に言った。


中島くんは冷たい笑みを浮かべていた。



2人は仲良く屋上から出て行った。



2人っきりになる、屋上。



私は宇川君と話そうともしなかった。



ただこちらの視線を感じていた。



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