好きのおもさ

と次は、話しかけたこともない男子が私に質問してきた。


持っていた本を借りて、さっきみたいに説明文を読む。



だいぶ難しいのに挑戦しようとしてるな・・・

なんて思う。



「えっと、ちょっとその箱貸して」



この人たちがしようとしているのは、箱の中身が消えるというよくあるマジック。


だけどこれは、なんだか複雑化している。



一旦彼らから箱を借りて、説明してみる。



「・・・で、このタイミングで箱の中身を取り出して、

見てる人の前から見えない位置に置く。


そしたらほら!!  ・・・ってあれ?」


箱の中身は消えてマジック成功!!

となるはずが、中身が見えてしまっている。



「消えてないじゃん」


不安そうに見つめる男子。



「ちょっと待って」


さっきより真剣に説明文を熟読する私。


それを黙って見つめる男子たちに、緊張している場合じゃない。



「えっと。。。ここはこのタイミングで・・・



こうして・・・こう・・・  ん?


え? あ・・」



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