好きのおもさ

いきなりの提案に目的地がわかっているのにも関わらず、聞いてしまう。


「だから、俺んちだよ」


何でそうなるんだ?


「いやって言ってるじゃん。


それにさっき私の言ったこと、聞いてた?


あんたの弟は私、苦手なんだよ」


あからさまに否定する。


「じゃあなるべく弟に会わせないようにするからさ!!」



この人はどこから目線で発言をしてるんだ?


なんでここまで私を誘おうとするの?


少し心を開いたからって、強引なことしないでよ。



「な、行こうよ」


渋ってる私に我慢できなかったのか、宇川くんは私の手首を掴んで彼の家に向かおうとした。



その時、自分の中で何かかが切れてしまった。


「嫌って言ってるでしょ?!


何で宇川くんは人が嫌がることを、無理にでもさせようとするの?!


そんなんじゃ、中島君たちと変わんないじゃない…」


掴まれていた手首を無理やり離した。


そして最後の言葉を言ったことに、後悔した。


これは言ってはいけないことなのに。



「わりぃ…」



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