好きのおもさ
自分のクラスに入りたくないと思いながら、靴箱を開けて靴を履き替えている。
どう足掻いたって学校に行かないといけないのだ。
嫌な気持ちを胸に、教室のドアを開ける。
普段なら誰が教室に入ってきても、何も起こらないのに。
今日はいつもと変わらないことが起きた。
私が教室に入って席に着こうとすると。
先に来ていた子達が私を見て、今まで友達と楽しげに話していたのを中断し、
私の方を見て沈黙した。
誰もがそうだった。
受け止めたくない事実だったから、私は一瞬クラス全体を見た。
みんな自分を見ている。
数人だが少しだけ顔が歪んでる。
…無理だ。私にはこの環境に居ることはできない。
そう思ってチャイムが鳴る数分前、私は荷物を持ったまま教室を出て行った。
教室を出た出会い頭に宇川君とぶつかりそうになった。
なんとか避けた私は、何事もなくただ外を目指して走った。
「立山!!」
と叫ぶ宇川くんの声を無視して。
人気のない中庭に着くと、荷物を放りながら自分の体を下ろした。
そして思い出す、中学の頃の光景。
私の過去を知ったクラスメイトが、今日みたいに非難しようとする状況。
イヤでイヤで逃げよとした、中学時代。