好きのおもさ

だけど宇川くんはそれを許さない。


強い力で私の手首を握ってくる。


「痛いよ…」



黙っている宇川くんに私は言う。


「答えろよ」


私の言葉を無視し自分が聞いたことを、私に答えさせようとする彼。



「れおとやめてあげなよ!!

加奈ちゃん嫌がってるじゃん!!」


ここで朝壬さんがフォローしてくれる。


「お前には関係ない。

どっか行け」



流石にその口調はまずいんじゃないかと思ったけど、私は口出ししなかった。


それよりも彼に掴まれている手首を自由にしたくて、ぶんぶん動かした。



朝壬さんは宇川くんの言われたとおり、この場を去った。


本当はまだいて欲しかったのに。



「誰なんだよ…あいつって。


中島のことか?」


下を向いている私に、さっきとは違って口調を和らげる宇川くん。



「宇川くんに決まってるじゃん!!」


中島くんのことを否定せずに、宇川くんの質問にはっきりと答えた。



なんて返してくるなんて、想像できる。


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