好きのおもさ

「そうですよ。

だけど発端は色々とあります。


そこは言えないですけど」



事の発端を話さないといけないことくらいわかってる。


だけど話したくないのだ。


先生は私がかつてしたことを、知ってるみたいだけど。


どこまで知られてるのがわからない所が、痛い所となるが。



「立山って意外と大事な所を言わない質(たち)なんだな」



言葉にして返事はしないが、首を縦に振った。



「先生。 俺教室に戻っていいっすか?

さっきので俺の話は終わったと思うんですけど」



退屈にしていた宇川くんが、口を開いた。


彼がそう言うと、私の頭の中に疑問が残る。



じゃあどうして彼はここに呼ばれたのか。


私の話を聞いて、何をして欲しかったのか。


先生の意図が掴めない。



「はぁ。


なんか二人共、これ以上詳しく聞いても話してくれなさそうだし。


今回はそこまで事が大事になったわけでもなさそうだけど。


これからはああいうことを、謹んでくれ。


お前らはもう高校生なんだからな」



< 335 / 471 >

この作品をシェア

pagetop