好きのおもさ
「ねぇ、来て…」
咄嗟に震える手で私は宇川くんの手首を掴んだ。
彼の反応も気にしないで、私は進んでいく。
私が向かった先は、川が見渡せる芝生の上。
そこに着くと私は彼の手を離した。
無言で私はその場に座る。
「座りなよ」
彼を見上げ、私はそっと言った。
「やっぱり俺、お前の行動とか…気になるわ」
座りながらポツリと言われる。
なんて返せばいいのか分からず、一瞬だけ宇川くんの方に顔を向けるだけだった。
「ごめん。こんな所まで連れてきて」
そういえば宇川くんは帰宅したんだった。
それなのにそのことを忘れて、強引に連れてきてしまった。
「気にすんなよ。
俺はお前のことが好きなんだから」
…どうしてそんなこと、サラッと言えるの?
ついつい彼の方にものすごい早さで顔が向いてしまう。
「もう立山は俺の気持ち知ってるんだから。
今更照れねぇよ」