好きのおもさ
「あたし、クラスの男子みんな呼んでくるね!!」
「いってらっしゃーい!」
やっぱりここまで来ると、みんなに見てもらいたくなるんだね・・・.
応援していた1人が、男子を呼びに別館の体育館へと走った.
「「お願いします」」
決勝戦が始まった.
戦っているのは私達のチームと対戦相手.
他にはいない.
私のクラスメート、対戦相手のクラスメートが揃っている.
私はこの緊張感に耐えられない.
試合に対する物ではない.
プレーに対して評価することへだ.
絶対みんながみんな、全てを褒めてくれるわけがないのだ.
どうしてこんな事になってしまったんだろう.
「加奈ちゃん!! お願い!!」
「へ?」
物思いに耽っていると、突然私に指示をくれる朝壬さん.
シャトルを見てみると、ネットにかかる所だった.
ぼーっとしていた私は、シャトルを見つけるタイミングが遅くなったりで、上手く返すことが出来ず、そのまま試合が終わった.
「優勝は、3組!!」
球技大会のアナウンサーが、こうアナウンスした.