好きのおもさ

「あたし、クラスの男子みんな呼んでくるね!!」


「いってらっしゃーい!」



やっぱりここまで来ると、みんなに見てもらいたくなるんだね・・・.


応援していた1人が、男子を呼びに別館の体育館へと走った.



「「お願いします」」


決勝戦が始まった.


戦っているのは私達のチームと対戦相手.


他にはいない.


私のクラスメート、対戦相手のクラスメートが揃っている.


私はこの緊張感に耐えられない.


試合に対する物ではない.


プレーに対して評価することへだ.



絶対みんながみんな、全てを褒めてくれるわけがないのだ.



どうしてこんな事になってしまったんだろう.



「加奈ちゃん!! お願い!!」


「へ?」



物思いに耽っていると、突然私に指示をくれる朝壬さん.


シャトルを見てみると、ネットにかかる所だった.


ぼーっとしていた私は、シャトルを見つけるタイミングが遅くなったりで、上手く返すことが出来ず、そのまま試合が終わった.



「優勝は、3組!!」


球技大会のアナウンサーが、こうアナウンスした.


< 36 / 471 >

この作品をシェア

pagetop