好きのおもさ
「で、嫌なことは・・・ 勉強、あと細々したやつとか?
俺不器用だから.
立山の嫌いなことは? 苦手なものでもいいよ」
「私が苦手なものは、子どもとか暗い所、高い所も無理だな・・・」
真っ先に出た、私の苦手なもの.
「暗い所が嫌いなんだな.
おまえも結構子どもだな」
なんて軽々しく言ってるけど...
この人はただ暗い所だって思ってるだろう.
まぁ特殊な暗い所なんて無いけどね.
「私はあんたが思ってるほどの人間じゃないから.
宇川くんが私をどう思ってるのか知らないけど、私は弱い人間だから.
私の本性を知ると絶対、逃げていくと思うから.
今のうちに離れていった方が、お互い楽だと思うけど」
「いいや、どんなことがあろうとも、俺はおまえから離れていこうとしないから.
絶対おまえを明るくさせてみせる!!
絶対俺に惚れさせてみせる!!」
「は?」
最後の言葉に、いらつきを覚えた.
しかし、言い返さなかった.