好きのおもさ

何故か無性にそうしたくなった。


「いいよ…」


柔らかい笑顔を見せて、私の頼みを聞き入れてくれる。


友人くんを抱きしめると、彼は何も言わずに身を任せていた。


感じる子どもの体温と、小さな体。



友広くんと比べて違いがあるけど、どうしても彼と重ねてしまう。



そして私は今まで感じたことない気持ちが現れた。



「温かいね…。



…ごめんなさい、友広君…。


私が全て悪いんだ…。


ごめんなさい、ごめんなさい」


「加奈ちゃん!?」


驚くお姉さん。


それも無理はない。


前に住んでた時、被害者一族に自分の口から一つも「ごめんなさい」と言って謝罪したことがなかったから。



「本当にごめんなさい…


ごめん…なさい」


震える体で友人くんを離す。


同時に涙が止まらない。


やっと友広くんに対して謝ることができた。




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