好きのおもさ

いつの間にか停電していたデパート内。


別電源の明かりだけが小さく灯っていて。


私と友広くんは非常階段に急いで行った」


私は次々と事件の概要思い出し、話していく。


少しだけ心がかき乱される思いがする。


「大丈夫か」


私の心境を悟ってくれたのか、心配してくれる彼。


自分から話し始めたことだ、何怯んでるんだ。



「でも私たちが降りた階は、玩具コーナーで。


友広くんはついつい目を奪われてた。


煙の匂いが充満する階で、目をキラキラ輝かせてる友広君。


『ねねぇ!!これ、持って帰っていいかな?


おそらく商品が無駄になろうって思った友広くんは、そんなことを聞いてきた。


正直私はどう返事をすればよかったかわからない。



そんなこと気にしてたら、炎がこちらにやって来る。

不安をよそに友広くんはおもちゃを見続けてて。


バタンっと大きな音が鳴ってそっちの方を見てみたら。


もう炎がお出ましになったんだ。



『友広君、行くよ!!』


持っていた商品を落した友広くんを連れて、非常階段に駆けていく。


持っている荷物が重い。


そんな中、階段に差し掛かってた時だった」



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