星屑ビーナス



「足、大丈夫か?」

「あっ、はい!もうすっかり!靴ありがとうございました」

「そうか。ならいい」



吸い終えた煙草を消して、その瞳はこちらへ向く。



「…、」



茶色い前髪の間から覗く黒い瞳。

吸い込まれそうな落ち着いた眼差しに、また心は音をたてる。



「そ、そういえば浅田さんが昼間言ってたんですけど、真崎さんってモテるらしいですね」

「?俺より浅田の方がモテるだろ」

「そうなんですか?」

「あいつ優男だからな。長続きはしないけど女は途切れないな」

「えぇ!?意外…」

「女はああいう穏やかそうで見かけがいい男にすぐ騙されるんだよ」



彼はふふん、と笑いジョッキに口をつける。

その口は何気なしに言ったのであろうけれど、私からすれば自分も心当たりがないとは言い切れないだけにその言葉が少し耳に痛い。


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