超企業
「そんなことより、時間の無駄よ?早く発進してくれる?」
榊薔薇さんは車のドアにひじをつき、窓の外を見ながらそう言った。
僕は慌ててカーナビをセットし、現場へと車を走らせた。
不安と恐怖につつまれながらの運転で、事故しないかも心配だった。
慎重に注意深く運転しながらカーナビに従い、心を必死で無にして現場に向かう僕だった。
正直頭がおかしくなりそうな状況なのに、こんなにも冷静に動ける自分を誇っても良いとさえ思える。
15分ほどで着くはずだったけど、とても慎重に運転したので30分かかって現場についた。
「やっと着いたわね。」
車を降りる榊薔薇さんは不機嫌そうだった。
意外とワガママ姫なのかな。ただでさえ女心が分からない僕は全然彼女のことが分からない。