この運命を奇跡と呼ぶならば。
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桜が目を覚ましたのは翌日の昼を少し過ぎた頃だった。


「…ん。」

桜は腕を伸ばして痣が消えたことを確かめると起き上がり髪を縛って部屋を出ようとした。と、同時に部屋へ沖田が入ってきた。


「桜ちゃん!?起きたの?」


「おはよう、総司。」

「…よかった。」

沖田は呟くように言って桜をもう一度寝かせようとするが桜は寝ようとせずに立ち上がって部屋から出ようとするので沖田が呼び止める。


「桜ちゃん!?寝てないと!!また、あんな事になったら…」


「私は大丈夫よ。あれは、満月の時にしか出て来ないから。」


「でも!!」


「自分の体のことは自分が一番よく知ってる。」
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