この運命を奇跡と呼ぶならば。
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桜は苛立っていた。その理由は目の前で繰り広げられる永倉と藤堂によるおかず合戦だった。
「へっへーん。平助のおかずはもーらい!!」
「あーーー!新ぱっつぁん、なんで俺のばっかり取るんだよ!!」
「ん?それはだな。体の大きい俺はそれなりに食わなきゃならねぇ。小さいお前と違って、な?」
「ち、小さいは余計だ!!ま、成長期の俺はもっと食わなきゃ、な!!!」
そうして、ギャーギャー言っているのも周りの人は慣れているからか、知らぬ顔で食べている…が
土方だけは、額に青筋浮かべて顔が引き攣っている。すると、口を開いた土方がなにか言いかけたがその前にある人物がそれに被せて怒鳴った。
「おめぇら…「永倉!藤堂!いい加減にしろ!!!お前ら飯位黙って食えねぇのか。ギャーギャー騒ぐな!!!うるせえんだよ!そんなに飯が足りないのなら、私のをくれてやる!!!私は、もう部屋へ戻っている。勝手に食べろ。」」
桜、だ。この半日の間あまり感情をおおっぴらに出すことがなかったので、幹部の人間はビックリして口をポカンと開けて桜が出て行った襖を見つめていた。