この運命を奇跡と呼ぶならば。


「いいや、お前は確かに知っている筈だ。早く言わないと死んだ方がマシだと思える拷問にかけてやろう。土方、五寸釘と蝋燭(ろうそく)を持ってきてくれるか?」


「…あ、あぁ。待ってろ。五寸釘と蝋燭だな。」


桜の殺気に驚きながらも、バタバタとかけて言われた物を取りに行ったのを桜は確認して、自分の記憶の糸を手繰り寄せた。


「桝屋喜右衛門、否、古高俊太郎。貴様らが企んでいるのは、‘風の強い日に京の町に火を放ちその混乱に乗じて、佐幕派公卿の中川宮を幽閉し、京都守護職についている松平容保等の佐幕派の大名を殺害、そして天子を長州へ誘拐する。’と、いうことだったか?」
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