この運命を奇跡と呼ぶならば。
「うん。気を失ってるみたいだから。」
「そうか。
…土方さん入るぞ。」
部屋へ入ると幹部が神妙な面持ちで集まっていた。
「総司、遅いぞ。古高が吐いた。内容は最悪なものだ。」
「古高はなんて?」
「‘風の強い日を選び、京の町に火を放ちその混乱に乗じて、京都守護職に就いている松平容保様等の佐幕派の大名を殺害、そして天子様を長州へ誘拐する’などと言う事だった。
…本当に腐ってやがる。」
そう言った土方は勿論、眉間に皺を寄せてその他の者達も皆顔を歪めていた。
「奴等は、古高が捕らえられた事によって直ぐにでも会議を開くだろう。山崎。」
「はい。場所はおそらく、四国屋、又は池田屋の可能性が高いです。」
「土方君、奴等は頻繁に池田屋を利用しています。ですから、こんな時に池田屋を利用する可能性は低いでしょう。」