相容れない二人の恋の行方は
08 高所恐怖症の私が観覧車に乗る
「楽しみだなぁ。ボク、こんな大きなギネス級のジェットコースターはじめてなんだ」
私は目を閉じ安全バーを握りしめて、隣で子供みたいにはしゃく新谷を無視する。正確にはかまっている余裕などなかった。
ゆっくりと、確実にコースターは上昇していき、やがて頂点へと達するだろう……まずい、バーを握りしめる手が震えてきた。手汗が酷くてうまく握れない。どうしよう、どうしよう。死ぬ……!
落下の恐怖におびえ冷や汗が全身を流れだした時だった。
「見ろよ真由子。すごくきれいだ……!」
きれいだって? これから見るのは地獄だというのに何を馬鹿なことを……
新谷の言葉につられて、うっかりと目をあけてしまった。
目の前に広がるのは、青い空と青い海。あれ、レールがない……
「きっ……きゃああああっ!!」
直後に急降下。その後の記憶が私にはない。
私は目を閉じ安全バーを握りしめて、隣で子供みたいにはしゃく新谷を無視する。正確にはかまっている余裕などなかった。
ゆっくりと、確実にコースターは上昇していき、やがて頂点へと達するだろう……まずい、バーを握りしめる手が震えてきた。手汗が酷くてうまく握れない。どうしよう、どうしよう。死ぬ……!
落下の恐怖におびえ冷や汗が全身を流れだした時だった。
「見ろよ真由子。すごくきれいだ……!」
きれいだって? これから見るのは地獄だというのに何を馬鹿なことを……
新谷の言葉につられて、うっかりと目をあけてしまった。
目の前に広がるのは、青い空と青い海。あれ、レールがない……
「きっ……きゃああああっ!!」
直後に急降下。その後の記憶が私にはない。