Sunshine Door
時計の針を見るたびに傷跡が増えるのを理解しながら、私は身体中に切り刻む隙間がなくなるまでの愛し方しか学んでいない。



身を捧げるだけの存在であるならまだ正常であると思いながらも、もう一度だけ時計の針を眺めるたびに少しだけではなく、大きく道を間違えた気がして私はさらに傷を増やすしかない。



禁断の果実に手をつけた「二人」も毒を含んでいることを知らなかったわけではなく、お互い覚悟の上で愛を形にしただけ。


もし仮に、私の目の前に禁断の果実を差し出されたならば、私は喜んで受け入れる。


それがどんな結果であろうとも、後悔と言う懺悔を必要としないのであれば、指針をどれだけ巻き戻しても足りないくらい、私は幸福と言う果実に触れられる気がする。
< 1 / 10 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop