恐愛同級生
「別にいい。そろそろ変えようと思ってたし」
「ダメだよ……。まだ綺麗だもん」
「気にすんなって。俺が前見てなかっただけだし」
「本当にごめんなさい……」
「つーか、そんな死にそうな顔すんなって。別にお前のせいじゃねぇから」
「ううん。あたしのせいだよ……。あたしが階段の1段とばしなんてしなければこんなことには……――」
「ハァ?1段とばし?」
「うん……」
「お前、ガキかよ」
呆れたように鼻で笑う彼。
「うぅ……それはどうでもいいんだけど……このままにはしておけないよ」
スマホの液晶を割っておいてそのままにしておくわけにはいかない。
「あたしスマホ弁償するね。連絡先教えてもらえないかな?」
「別に弁償なんてしなくていいから」
そう切り出すと、彼は何度もその申し出を断った。
だけど、しつこく食い下がるあたしに押されてようやく自分の連絡先を教えてくれた。