この恋、国家機密なんですか!?


何にも言えなくなって、黙って病室までついていく。

そこは広々とした個室だった。

宗一郎さんはベッドに横たわり、看護師さんが点滴の様子を確認して去っていった。


「それにしても……お前、何であんなところにいたんだ?」

「えっと……」


私は緊急出勤要請があってから今までのことを、宗一郎さんに説明する。

てっきり怒られると思っていた私に、宗一郎さんはひとこと。


「とにかく、無事で良かった」


ふう、と息をついて、まぶたを閉じる。


「宗一郎さん……」

「……麻酔で眠っている間に、夢を見た。詩織に会ったよ……」


ちくりと、胸が痛む。

私とは違って、婚約までしていた詩織さん。

自分でその名前を口にした宗一郎さんは、とても寂しそうにしていた。


「唯」

「はい」

「まだ、俺のことが好きか?」


どうしていきなりそんなことを聞かれたのかはわからなかった。

だけど、私は迷わずうなずく。


「はい」


宗一郎さんは自嘲気味に微笑む。


「俺は人殺しだぞ?」


わかってる。彼は、たくさんの人を守るためとはいえ……他人の命を、奪った。


「女ひとり、守ることができなかった」


彼は懺悔をするように、自分の過ちを並べ立てる。



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