この恋、国家機密なんですか!?
「あいつはあなたのことが、本当に心配なんですよ。敵とみなしたものには容赦ないですが、一度懐に入れたものは、とことん守る。篠田はそういうやつですから、どーんと構えてればいいと思います。あなたは俺から見たら、十分篠田に愛されてるんですから。自信を持って」
宗一郎さんより低くて落ち着いた声に、爽やかすぎる笑顔。
高浜さんにそんなことを言われて、私は泣きそうになってしまった。
「そうですね……」
たかがストーカー対策に、SPの警護を頼んでくれた。
あの俺様ドSの宗一郎さんが誰かに頭を下げるなんて、きっと不本意だったろうに。
私のために……。
胸の奥が、ちくちく痛む。
宗一郎さんは、できる限りのことをしてくれたんだ。
なのに私は、会いにきてくれないことが不満で、他にも不安や不満ばかりで。
セカンド疑惑にもとりつかれていて。
宗一郎さんの優しさに、気づこうともしなかった。
『俺だって、戻ってやりたいけど……』
きっとあれは、その場しのぎのセリフじゃなかったんだ。
「早く宗一郎さんに会いたいなあ……」
見上げた視界の端には、陽光を反射する金のしゃちほこ。
「あーまぶしい……」
わざと言って目元をぬぐうと、高浜さんが苦笑する息の音が聞こえた。