この恋、国家機密なんですか!?
「私なんかに話しても、ちゃんと受け答えできないかもしれないけど……。それでも、聞くことだけならできるから……」
このままにしておいちゃダメな気がする。
今まで、嫌われるのが怖くて何も聞けずにいたけど、このままじゃ何も変わらない。
せっかく宗一郎さんが、忙しいのに都合をつけてこうして歩み寄ってくれたんだ。
今までなら絶対に知られたくなかっただろう、家族にも会わせてくれた。
もしかして、これは聞いてもいいよってことなの?
あなたの秘密を……。
「言っただろ、仕事のことは話せないんだ」
だけど宗一郎さんは、バッサリと仕事のことに関する話題を終わらせてしまった。
もうこれ以上は聞くなというように。
私は「そう」と引き下がったけど、内心へこんでいた。
少し近づけたような気がしていたのに、やっぱり私は、彼のことを知らない。
彼が考えていることが、わからない。
そういえば、京香さんが、『宗一郎さんがお友達をつれてくるなんて……』って言ってた。
本当に家族に「お友達」として紹介されていたのだとしたら……。
隣に宗一郎さんがいるのに、孤独が胸に巣を作ってしまったみたい。