この恋、国家機密なんですか!?
うすうすは感じていた。
周りから見たら、すでに明らかなのかもしれない。
私はそれでも宗一郎さんが好きだから、気づきたくなかっただけ。
……この恋に、未来なんかないのかもしれない。
だって、宗一郎さんにはまだまだ秘密が多すぎる。
相手のことを100%理解するなんてことは、きっと誰にもできないだろうけど。
私は、相手を信用するだけの、基本的な情報すら、与えてもらえていない。
冷たい風がのどから肺に入ったのか、胸が震えてきゅうと痛んだ。
「唯?」
それでも……私は、ここに連れてきてくれた宗一郎さんを信じたい。
私のために他人に頭を下げてくれた宗一郎さんを。
「雪が、きれいですね」
へたくそすぎる、話題転換。
それでも。
「ああ……そうだな」
宗一郎さんは、静かにうなずいた。