愛を知る小鳥
「…っ、美羽っ…」

震える瞼を開いて見えたのは、苦しげに眉根を寄せた愛する人の姿。
艶っぽくて愛おしくて、そして切なくて。
とても言葉で何て言い表せない感情でいっぱいになって、涙となって溢れ出してくる。大好きな指で拭ってもらっても全く意味を成さないほど次々に。

「すまない、痛いよな…」

美羽は首を必死で横に振る。

「ちっ、違うんですっ…! 確かに痛いけど、でも、それ以上に嬉しくて仕方がないんですっ…この痛みを感じさせてくれるのが潤さんだって思ったら、それだけで私…しあわせでっ…」

「っ美羽っ…!!」

泣いて震える体をきつく抱きしめる。今二人の間に入り込めるものは何一つない。髪の毛1本でさえ。首の後ろに回していた手を背中に回すと、美羽も潤の体に必死でしがみついた。触れ合った場所から瞬く間に熱を帯びて体中が燃え上がりそうだ。

「美羽…愛してる。愛してるよ」

「私も…愛してます、潤さん…」

「美羽っ…」

美羽の言葉にくしゃっと顔を歪めると、潤は少しずつ体を揺らし始めた。途端に美羽の顔に苦痛が滲む。

「っ…悪いっ、もっとゆっくりしてあげたいんだが…止まらない…!」

「だい、じょぶ…潤さんが気持ちよくなってくれたら、それだけで…私も気持ちいいからっ…」

「っ…!! バカ、煽るとどうなっても知らないぞ!」

「え…? っあぁっ!!」

もっと優しくしようと思っていたのに。
もっと、もっと…
そんな理性は彼女の一言で脆くも崩れ去ってしまった。
涙を流しながらも必死にしがみついてくる彼女が愛おしくて。
痛みに顔を歪めながらも瞳がぶつかれば幸せそうに微笑みかけてくれる彼女が愛おしすぎて。
全てをひっくるめて彼女を愛したい____


「美羽……みうっ…あいしてるっ…!」


走り出した熱はもう止まらない。
痛みも、快楽も、全てを受け止めて、互いが一つになっていく。
想いが、体が、ドロドロに絡み合って、混ざり合って。

そして溶けていく________
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