愛を知る小鳥
「…美羽。子ども、欲しいか?」
「…え?」
突然降って湧いた言葉に、とろんと閉じかかっていた瞼がパチリと開く。
見れば黒い双眸は思っていたよりもずっとずっと真剣なものだった。
子ども…?
子どもなら既に4人も授かった。
毎日がてんてこ舞いで、でもそれがこの上なく幸せで。
充分に満たされているのはお互い伝わりあっていることだ。
その上で敢えてそれを聞くということは、つまり…
もう一度見上げた瞳には、確かな情欲が浮かんでいる。
いまだ自分の中にいる彼の熱量が増したような気がするのは…
きっと気のせいなんかじゃない。
美羽はすっかり力の入らなくなった両手を必死に伸ばすと、じっとこちらの返事を待つ愛おしい夫の頬へと触れた。