Your finger is soft like your lip, and sensuous.


城は男だけど、人からこんなに好意を向けられるのは久々のことだ。


自慢じゃないがここ数年、彼女いない。


これだけすきすき言われたら、誰だって悪い気はしない。


だって、そうだろ?

この歳になると真正面から告白されることなんて、なかなかない。



だから、このとき俺は油断していた。


「先輩…」

「あ?」




というか、そうと思いたい。





「触れていいですか……?」

「えっ……」


城の問いは俺の返事を待たなかった。



「……ふ………」



城の柔らかい唇が俺の指に、触れる。

最初は、ほんとに触れるだけだった。




そっと、大切なものを扱うように。



それから親指から小指まで口付けされた。



俺は呆然と自分の指を愛撫する城を見ているだけだった。


そして手のひらに城の舌が触れたときだった。



「お、おまっ……な、にして…」




やっと俺の口が動いて手を引っ込めようと抵抗する。


しかし城に腕を掴まれていて、微動だにしない。

この、馬鹿力が!





「先輩、逃げないで」

「はい?」



責めるように俺を見てそう言う。



逃げないでって…逃げるわそりゃ!


自分の部下に指舐められてもみろよ!


という俺の懇願を聞こうともしないで、より体を近づける城。




「………先輩、お願い。ずっと触れたかったんだ………」



ほんとに、なんなんだよ…こいつ。


…ちくしょう。



城は俺の指に口付ける。

手のひらをべろり、と舐められた。



「お前…っ」




ちくしょう。こいつ…


「逃げないで、先輩」

「逃げないでって…」

「それに、そんなに嫌じゃないでしょ…?」


「……っ」




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