ストーキング☆ロマンス
【2】
立岡さんは火・木・土の夜に働いているみたい。
毎日通って調べちゃったんだ。
出来る限りバレないように、服装も髪型も変えて毎日通った。
彼を見つける度に顔が熱くなるのを感じて、慌てて買い物を済ませたりして。
我ながら、情けない。

こんな夜に働いてるってことは、立岡さんは学生さんなのかな。
それとも、沢山仕事してるのかな。
背がすらりと高くて、柔らかそうな茶色い髪の毛。
「いらっしゃいませ」って優しく微笑んで言ってくれる。

カンペキ…!

私は思わずにやけていた。
そんな自分に気付いて、慌てて下を向く。
恥ずかしいけど、なんか楽しいんだ。

火・木・土はこうやってここに来て、彼を確認して、1時間くらい外で粘って帰る。
これがここ1か月くらいの私の生活パターンとなっていた。
ただ外から見てるだけなんだけど、それだけで満足していた。
ここからじゃ、彼の声は聞こえないけど。
私の姿も見られないから、私はこの場所が気に入っていた。
コンビニの前にある、自動販売機。
ここでいつも私は温かいコーヒーを買って、1時間かけて飲んでいる。
最後には冷たくなるけど、そんなこと気にしなかった。

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