貴方との想ヒ出日記
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今日アミ、ルキ、メグ、ネネ、私、コウヤ、カント、シュウのメンバーで遊びます。

児童館で。

「よっしゃカント卓球するで!」

私達がよく行く児童館では毎月第二、第四土曜日に卓球台が出される。

「シュウもやろうぜっ!」

「俺はいーわー」

珍しーと思ってると

「山根っ!これやろ!」

ネネにシュウが対戦を申し込んだのは…

立体四目。

五目並べの四目版で立体になってる。

縦横斜め高さ。

このどれかで四つ並べたら勝ちっていうゲーム。

シュウはこれを一回コウヤとしてて、私がここに置かな負けるよ、と教えても別のとこに置いて負けるほどの弱さ。

ま、私はそれ以下なんだけど。

私はそれをぽけーっと見てた。

「よっしゃ俺の勝ちぃ♪」

「嘘や!もっかい!」

とこれが繰り返されたのですが…

「やった!ウチの勝ち!」

「えー嘘や」

「今まで負けとったんはまぐれやで」

「ちぇーよしじゃぁカナやろっ!」

「うぇ」

と私vs.シュウに。

するとネネとか卓球をやらなかった人達がわらわらと出て行った。

2人きりにするために。

魂胆見え見えだって!

「アホ?」

「へ?あー!」

「俺の勝ちなっ♪」

「えーもっかい!」

と私は一回もシュウに勝てず。

何回目かの対戦中。

ふっと顔を上げたシュウ。

何だろ、と思って私も顔を上げると少し顔を赤くしたシュウが居た。

「チッあいつら…!」

「ぇ?」

シュウはいきなり立ち上がり扉へ走って行った。

それを見送った私がドアのガラスの隙間から見た黒い携帯。

…写真撮られた。

「チッ」

やっと状況が飲み込めた私が遊戯室へ行くとシュウがカントとコウヤを説教しようと追いかけ回してるとこだった。

「ヤッッッホォー…」

「ぁ、カナ…」

「げ…」

「カナ…」

「こっちも来たかー…」

「メグ、アミ、ネネェー!」

「きゃーごめんなさいっ!」

ルキは携帯を持ってないので除外。

そして私が見た黒いスマホはカント。

コウヤは白のスマホ。

ネネは白のガラケー。

メグは水色のガラケー。

アミも白のガラケー。

でも

「亀井も撮ったろ!」

「撮ったけどー?」

「それ消せサイモン!」

「誰がサイモンよっ!」

「へぇー?アミも撮ったんだぁ…」

「あーシュウのいらんこといい!」

「これメグにも送った…」

「そっかぁ〜

メェグゥ〜」

「は、はい…」

私が立った瞬間ジリジリと逃げるメグ。

「メール消そっか?」

「うーんとね、それは難しいかなぁー…」

「そっかぁ〜じゃぁ"アノ"写真タイムラインに載せちゃうよ?」

「あーーー!ダメダメッ!わかった消すからこっち来て!」

私が言ったアノ写真とは。

バスケの応援に行った帰りにシュウが撮った写真である。

「はいっ!消したっ!」

「よしっオッケーです♪」

と言ったところでふと疑問が出てくる。

シュウって女子とのツーショットよく撮ってるよね…?

なのに私と撮るのは嫌がる…?

まさかね。

無い無い。

そこまで嫌われてるのなら今日来てくれなかったはずだもん。

と自分に言い聞かせてひとまず安心。

すると皆がぞろぞろと事務室に入ってきた。

私がお茶飲んでると

「ねー誰かマンカラしよー」

とシュウ。

誰か、と言いながら見てるのは私。

2人でするのはまた写真とか撮られるから…

「ルキも一緒にしよ、マンカラ!」

「え?ルキ⁉︎」

「よしじゃぁお皿が…?」

「3枚」

「ん。」

と3人で始めるはずのマンカラだったけど。

カラカラカラカラカラカラ…

シュウがピタゴラスイッチ的なオモチャで遊び始めた。

車がカラカラ音を立てながら降りていく。

カラカラカラカラカラカラ…



カラカラカラカラカラカラ…



カラカラカラカラカラカラ…

もう我慢できない!

カラカラカバシッ

「あっ」

「♪」

「止めるなよーあ、離せっ!」

そう、私は車を止めてその車も取っちゃった。

シュウはそれを見て私の手から車を取ろうと私の手をとる。

⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎

シュウを見ると少し顔を赤くしながら車を取ろうと頑張ってる。

ここまで焦ってるのは私だけか。

と思ってると平然と立ち上がり

「ふぅ、取れた。よしマンカラしよう。」

とマンカラの道具を私に渡してピタゴラスイッチ的なオモチャを持つ。

え、それも持ってくの?

ルキがまだ来てないからシュウはずっとカラカラカラカラカラカラ…と遊んでる。

バシッと止めるとシュウは

「お願い!一回だけ下まで行かせて!」

「むー」

「お待たせー」

3人でしながらシュウは

カラカラカラカラカラカラ…

と遊んでる。

アミとメグが持ち上げてシュウの頭に落下地点を合わせると

カラカラカラカラカラカラ…

カンッ!「いって!」

「ハハッ」

シュウはメグとアミから取り上げるとまた遊び始めた。

そーっと私が手を伸ばすとバシッと叩かれる。

マンカラしながら2人でそんなことやってると

「やったぁルキ上がりぃ♪」

「「え」」

「ずりぃー」

「前2人でしたときは弱かったのに…」

「へへっ残念でしたぁ」

そこからは私とシュウの対戦。

「はい、カナの負けぇ〜」

「ちぇー」

「亀井もやる?」

「やるー」

アミの返事を聞くとシュウは事務室へアミの分を取りに行った。

その間アミは皆のところにおはじきを置いてく。

アミの分も取ってきたシュウは私の分のおはじきを入れ始めた。

おはじき入れに伸ばしたこの手は空気中を彷徨うはめになった。

「私なんも用意してないや」

「俺がしてるからな」

「アリガトッ♪」

「…ぅん」

あれ、なんか怒っちゃった?

そっぽ向いたシュウはこっちを向こうとしない。

それに気付いたアミは

「ジャンケンしよ!ほらシュウもっ!」

と言ってくれた。

そのおかげでシュウはこっちを向いたけど私はシュウの顔が見れなかった。

けど、シュウを見た途端アミの顔がニヤついたのはわかった。

「最初はグッ、ジャンケンホイッ!」

「ゔぁ!」

私の一人負け。

横でシュウが小さく笑う。

どーせ私はマンカラ弱い、立体四目も弱い、ジャンケンも弱いですよぉだ。

そう思ってるうちに順番は決まって

シュウ→アミ→ルキ→私になった。

皆絶対に三つ目のとこから始める。

「皆絶対こっから始めるよな…」

「確かに!」

と私の番。

「ってお前もそっから始めるやん」

シュウから鋭いツッコミ。

「ハハッそうなんだけどね」

シュウの笑顔が隣で見れてる。

ずっとここに居たい…

「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10。ここでいっか。」

「何10個溜めて送る気?」

「うん。アミのとこまで入れて10個」

「1.2.3.4.5.6.7.8.9.10

変なとこで区切るな〜」

「いーのいーの」

「つーか俺んとこめっちゃ来るし!」

「ハハッ、ドンマイ♪」

と会話して私が一生懸命10個溜めてると。

「お前鬼か」

「…えへ?」

「それ送るとか酷いし!俺あとちょっとで上がれるんやから!」

「じゃぁ尚更送んないとっ!丁度10個溜まってん!」

「えー」

そしてマンカラは終了。なんとか2位抜けでした。
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