ヴァニタス
「――俺と一緒にくるか?」

その言葉に、私は目をあげて彼を見た。

「――えっ…?」

俺と一緒にくるかって、どう言うこと?

「あの…」

「この近くに、俺の家があるんだ。

小さいけど、2人住める」

す、住める?

私、この人と一緒に住むの?

「死にたくなったらいつでもここへきて、いつでも飛び降りることができると思うよ」

戸惑っている私に、彼が言った。

「え、えっ…?」

聞き返した私を、彼が見つめてきた。

「どうせ終わりにする命なら、その命を俺にくれないか?」
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