ROMANTICA~ロマンチカ~
――あたしには、涼輔さんのそばにいる資格なんてない……。
 
そう思ったから……。
 

「イタッ!」
 

涼輔さんがのけぞった。
 

「おお、やっとギプスが固まったな」
 

武藤医師が、ギプスをコンコン叩きながら言う。


 
「先生、さっきから、わざとやってません?」
 


「じきに痛み止めが効いてくるさ」
 
武藤先生はあたしを振り返ってウィンクすると、点滴の速度を調節しながら言った。

 

「今夜は泊まっていきなさい。微熱もあるようだし」
 


言われてみれば、さっきから涼輔さんの顔が赤い。
 


「なぁに、若い人のことだ。一週間もすれば、痛みも取れるだろう」
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