ROMANTICA~ロマンチカ~
涼輔さんは、またハードな日常に戻って行く。

きっと、カワイイ一面をひた隠しに隠して。
 
あたしには、帰るべき日常は、ない。
 


「危篤は冗談だ。

明後日の仕事始め、一緒に社まで来い。役員会で紹介する」

 
「は?!」

 
「は、じゃない。

妻として、正式に君を紹介しようと思う」
 


涼輔さんは、まるで、



「明日のお昼ごはんは焼きそばにしようと思う」



と言うような口調で、さらりと言ってのけた。
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