ROMANTICA~ロマンチカ~
「あ、ヤバ……砂、入っちゃった」
 
「もう、だから袋かぶせた方がいいって言ったのに……」



しばし沈黙。



「わたし、涼輔さんに、前にもケガさせてる……。

それに、前に風邪引いた時だって、元をただせばわたしのせいで……」
 
「事故は誰にでも起こり得る」
 
「やっぱりダメです! 

わたし、ママを殺したあの人たちと、同じ血が少しでも流れているんですよ。

同じDNAの塩基配列を持っているんですよ。

人殺しの血ですよ。

そんな人をお嫁さんにしたら、涼輔さんまで人格疑われて、後ろ指、指されますよ」
 
「何だ、そんなことか。実は、私もそうだ」
 
「え?」
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